Introduction

みずほ証券が展開する多彩な証券業務において、時代の変化に柔軟に対応し、円滑かつ安定的に遂行するために必要不可欠な業務領域が、ITシステムです。では実際に、どのような取り組みが進められているのか。ここでは、グローバルIT統括部とリテールIT統括部で活躍するキャリア入社組の二人に、仕事の現場を語り合ってもらいました。

語ってくれた社員

  • IT・システムグループ
    グローバルIT統括部

    金子 貴洋Takahiro Kaneko

    2020年入社

    2003年:資産管理専門銀行に入社。アプリケーション開発担当
    2016年:同社・基幹システム更改対応
    2018年:同社・IT企画担当
    2020年:みずほ証券株式会社 グローバルIT統括部

  • IT・システムグループ
    リテールIT統括部

    平林 尚子Naoko Hirabayashi

    2014年入社

    2004年:ソフトウェア開発会社。金融機関向けシステム開発・導入
    2014年:みずほ証券株式会社 リテールIT統括部

  • IT & Systems

    01

    みずほ証券でのIT・システムの
    役割とは?

    みずほ証券にとってIT・システムは、経営や多岐にわたる業務を支えるインフラとして、必要不可欠なものとなっています。たとえば何かしらのインシデントが発生し、システムが機能不全に陥れば業務は停止、社内のみならず社外も含めて多大なインパクトをもたらします。システムが当たり前に稼働する状況を維持し、さらに進化させることが、各業務のビジネスを加速させるとともに、お客さまに確かな満足を提供することに繋がっていきます。その意味で、IT・システムは証券ビジネスのライフラインといっても過言ではありません。

  • IT & Systems

    02

    どのように仕事を進めているのか?

    みずほ証券のIT・システムグループが提供する各システムの利用者は、当社社員やお客さまです。したがって、社員やお客さまのシステムに関する要望、あるいはシステムに関する課題意識から、具体的に案件・プロジェクトは動き出します。全社員の生産性・創造性向上に寄与するITインフラの安定的提供を担う「IT基盤統括部」、これらインフラに支えられ、証券業務を行う上で必要となるアプリケーション開発を担う「リテールIT統括部」「グローバルIT統括部」、アプリケーション開発部が開発したシステムの保守・安定運用を担う「ITサービス推進部」、全体統括やリスク管理、IT戦略等を担う「IT・システム企画部」、他にセキュリティに特化した「サイバーセキュリティ統括部」などが有機的に連携・協働し、多彩なITソリューションを提供しています。

IT & Systems 03

お客さまから見える場所と
見えない場所。
両軸で語る、みずほ証券の
IT・システムの魅力。

Q1

みずほ証券のIT・システムグループに応募した理由を教えてください。

  1. 平林 尚子

    金子さんは、他社でITのキャリアを長く積んできたと聞いています。

  2. 金子 貴洋

    ええ、私は大学卒業後、資産管理専門銀行のシステム開発や保守を担う会社に就職しました。アプリケーション開発やスクラッチ開発、システム更改、IT企画など幅広い業務を担当しました。その間、17年。転職のきっかけは、当部部長から声を掛けてもらったことでした。

  3. 平林 尚子

    みずほ証券のどこに魅力を感じたのですか。

  4. 金子 貴洋

    部長の話を聞く中で、ITエンジニアが活躍するフィールドが幅広いことを知りました。海外で働くチャンスもある。金融システムに携わっていましたから、これまでの知見を活かすこともできる。ITエンジニアとして、さらに成長の機会があると感じて入社を決めました。平林さんも前職で金融システムに関わっていましたよね。

  5. 平林 尚子

    私が新卒で入社したのがソフトウェア会社。主に地方金融機関向けの証券管理パッケージの開発・導入に携わりました。約10年間、SEとして、上流工程から開発、導入までの工程の経験を積んできました。

  6. 金子 貴洋

    平林さんが転職を考えるようになった理由は何だったのですか。

  7. 平林 尚子

    やり切った、という充実感や達成感があり、この状態に満足していては成長はないと思い、新しい世界にチャレンジしようと思ったのです。加えて、パートナーサイドではなく、ユーザサイドでシステムに関わることで、知見を広げたいとも思っていました。

  8. 金子 貴洋

    前職の知見を活かせる場は数多くあったと思いますが、なぜみずほ証券に?

  9. 平林 尚子

    母体が大きく、「銀・信・証」の連携推進に魅力を感じました。幅広い業務に携わることができると思いましたし、これまで経験したことのない大規模プロジェクトに携われるのではないか思いました。

  10. 金子 貴洋

    大規模プロジェクトといえば、ついこの間まで、お互い携わってましたね(笑)。

Q2

どのような業務を担当されているのですか。

  1. 平林 尚子

    入社以来、リテール業務基幹システムの開発に携わっています。顧客情報やコンプライアンス業務領域のユーザ業務課題に対する改善や、制度対応に伴うシステム開発案件の計画立案、設計・開発工程、移行リリースまで携わっています。リテール業務のシステムに関わるといういう意味で、お客さまに近い、お客さまから「見える場所」と言えると思います。

  2. 金子 貴洋

    直近の2019年から2022年は、リテール業務基幹システム更改という大規模プロジェクトがありました。平林さんが所属するリテールIT統括部は中心的な役割を担いましたね。

  3. 平林 尚子

    ええ、直近までIT・システムグループのメンバー全員にとって、新たなリテール業務基幹システムのリリースが最大のミッションでした。金子さんが担っているコンプライアンス関連システムの業務についても知りたいです。

  4. 金子 貴洋

    はい。現在、コンプライアンス関連システムのチームリーダーを担当しています。相場操縦的行為やインサイダー取引などの不公正取引の検知を行う「売買管理システム」や、マネーロンダリングが疑われる取引を検知する「AML(Anti-Money Laundering)システム」等、証券ビジネスにおけるコンプライアンス業務を支えるシステムの開発・保守を担っています。先ほどの平林さんの言葉を借りれば、お客さまから「見えづらい場所」での業務ですね。

  5. 平林 尚子

    私もリテールIT統括部所管のコンプライアンス領域を担当しており、そこで金子さんとは接点があるのですが、当社のみならず金融機関にとって、コンプライアンスは経営課題ともいえるほど重要ですよね。

  6. 金子 貴洋

    ええ、非常に重要なテーマです。たとえば、「AMLシステム」。疑わしい取引を検知できずにマネーロンダリングを見逃すと、著しく信頼を失うことになります。当社のみならず日本が高リスク国と公表され、海外の金融機関から高リスク先として管理されたり、信頼性が脆弱と見なされ海外送金に遅延が生じるようになったり…。その影響は少なくありません。

  7. 平林 尚子

    グローバルな視点で、マネーロンダリング対策を高度化していく必要がありますね。金子さんが担当している「AMLシステム」が適切にリスク検知するために使用しているデータが、私が担当しているリテール基幹システムの顧客属性や取引情報になるんですよね。業務ユーザを介して、データ出し手側と使い手側とで金子さんたちと連携することも多いですよね。金子さんは開発だけでなく、保守も担っていますね。

  8. 金子 貴洋

    ええ、システムにおいて保守や管理は非常に重要です。システム運行状況を監視し、安定的にシステムが稼働するようにメンテナンスやシステム改修を行っています。「AMLシステム」の信頼性を担保するためにも、保守の高度なエンジニアリングは不可欠です。

Q3

お二人が関わった大規模プロジェクトについて教えてください。

  1. 平林 尚子

    私たちIT・システムグループだけでなく、全社員が何かしら携わったと言えるほど、みずほ証券史上最大規模のプロジェクトです。リテール業務基幹システムの更改プロジェクトであり、以前の基幹システムを稼働させてからおよそ16年ぶりの全面更改でした。

  2. 金子 貴洋

    リテール業務基幹システムは、お客さまとの取引に際して、お客さま情報や預かり資産の管理、証券の注文・発注業務、資金・証券の決済業務などを担う、いわば証券ビジネスの心臓部ともいえるシステムですよね。更改に着手したのが2019年、そしてリリースしたのが2022年のことでした。平林さんの担当は?

  3. 平林 尚子

    ASPサービス活用した新たな基幹システムの導入にあたり、私はサービス導入領域のリーダーとして、新システムへの移行仕様の検討、移行リハーサルの計画立案・実施、本番移行に向けた準備を進めてまいりました。

  4. 金子 貴洋

    基幹システム更改は、ビジネスサイドとITサイドが一体となって取り組んだプロジェクトでした。その中で平林さんは非常な重要な中心的役割を担ったのですね。大変だったのではないですか。

  5. 平林 尚子

    ご想像通り、大変でした(笑)。大規模プロジェクトのためステークホルダーが多く、いろんな部署の方やパートナーとの調整も大変でしたね。また、私は現場の立場とプロジェクトを取りまとめる立場と複数の役割を持っていたので、タスクが多かったですね。金子さんも、当然このプロジェクトに関わっていましたよね。

  6. 金子 貴洋

    ええ、基幹システム更改に伴う、周辺システムの改修を行いました。更改後の基幹システム仕様に合わせ、コンプライアンス関連システムのインターフェース要件の見直し、業務内容の見直しが求められるプロジェクトでした。平林さんが指摘したようにステークホルダーが多かったこともあって、多くの人との出会いがあったプロジェクトでしたね。

  7. 平林 尚子

    そうですね。ITもユーザもみんなで同じゴールへ向かって走っているといった感覚があって、リリースしたときは大きな達成感がありましたね。

  8. 金子 貴洋

    同感です。達成感は大きかったですね。特に本番移行時には、体力的にも精神的にもハードな局面が続きましたが、チームメンバーと助け合いながら乗り切ったことで自信に繋がりましたし、チームメンバーとの一層強固な信頼関係を築けたと感じています。

  9. 平林 尚子

    ええ、加えて、この4年間で多くのことを学んだ実感がありますね。コミュニケーションスキルやマネジメントスキル、交渉・折衝能力、全体を俯瞰した調整力など、IT技術はもちろん、ビジネスパーソンとしてスキルアップできたと感じています。

  10. 金子 貴洋

    私も学びの機会が多くありました。本番移行作業における問題発生時の判断に誤りがあり、多くの関係者の動きを止めてしまったことがあったのです。全体を見て何を優先して対応すべきか、予め自分の中で整理しきれていませんでした。問題が発生したとき、同時並行的に複数の可能性を見通し、素早く判断して対処する、そのスキルが不足していたことを痛感。現在は、この経験を活かせるように意識して業務に取り組んでいます。

  11. 平林 尚子

    今回の基幹システム更改はビッグイベントでしたが、大事なのは安定稼働すること。それによってお客さまへのサービス向上や、お客さまと接する営業店の業務改善に繋がっていくと思います。

  12. 金子 貴洋

    そうですね。コンプライアンス関連のシステムでも安定稼働は欠かせません。基幹システム更改では、確実に稼働させることへのプレッシャーを感じて対応していました。ただ、このような取り組みが、中長期的には当社お客さまへの信頼、証券業界全体への信頼に繫がると信じています。

Q4

みずほ証券のIT・システムグループの雰囲気を教えてください。

  1. 金子 貴洋

    多彩なバッググラウンドを持っている人が多いですね。私のチームだけ見ても、プロパー社員以外に、外資系、独立系、国内金融機関、様々な出身のメンバーで構成されています。それぞれが持つ強みを発揮できる環境だと思いますね。

  2. 平林 尚子

    金子さんも私もそうですが、キャリア入社のメンバーが少なくないですよね。いろいろな経験をしてきた人がいて、それが多様性を生んでいる。当社のIT・システムグループの強みだと思いますね。

  3. 金子 貴洋

    ええ、私もそれは感じます。私は実は入社するまでコンプライアンス業務を担当した経験がありませんでした。チームリーダーでありながら、周囲のメンバーの話す内容が理解できない始末(笑)。しかし、みんな嫌な顔をすることなく丁寧に接していただき大変助かりました。いい人が集まっている印象がありますね。

  4. 平林 尚子

    確かに、いい人が多いですね。風通しが良く、コミュニケーションも活発。チーム一丸となって、みんなで協力して壁を乗り越え目標に向かっていく。更改プロジェクトのとき、それを実感しました。金子さんはチームを引っ張る立場にもありますが、リーダーとして大切にしていることは何ですか?

  5. 金子 貴洋

    重視しているのは、なぜこの業務を行う必要があるのかを確実に抑えること。つまり目的の明確化ですね。加えて一緒に働くメンバーとのコミュニケーションは大切にしています。そのためにも、メンバーがお互いを尊重し認め合い、意見を言いやすい環境づくりを進めています。

  6. 平林 尚子

    金子さんの取り組みは、結果としてチームを強くしていくことだと思いますが、それは私自身のテーマでもあります。いままで自身の業務範囲のタスクに忙殺されていましたが、もう少し視野を広げ、人材育成も含めてマネジメントスキルを向上させていきたいと思っています。

Q5

最後に、求職者の方へメッセージをお願いします。

  1. 平林 尚子

    今日は次期リテール基幹システム更新プロジェクトについてお話ししましたが、IT・システムに対するお客様・社内外からの期待は大きく、やるべきことは山積みしています。

  2. 金子 貴洋

    そうですね。手を付けていない、というか手を付けられなかった分野がたくさんあります。ユーザビリティの改善にしてもユーザに我慢してきてもらった部分もあります。

  3. 平林 尚子

    つまりそれは、基幹システム更改プロジェクトを終え、業務改革や業務改善に繫がる、私たちが本来やらねばならないプロジェクトが始まるということだと思います。お客さまの利便性向上のためのサービス開発や業務効率化など営業店の課題解決、DXにも本格的に取り組む必要があります。

  4. 金子 貴洋

    今まで以上に、新しいことにチャレンジしていく必要がありますし、新しいことに取り組みたいという人には、今の当社は絶好の環境だと思いますね。

  5. 平林 尚子

    変革期であり転換期。基幹システム更改プロジェクトを終えたとき、私の頭に浮かんだ言葉です。これから、みずほ証券のIT・システムグループは面白くなる、チャレンジするたくさんの機会が生まれてくる、そう思います。転職を考えている人には、今まで培ってきた知見を活かす場として、ぜひ当社にアプローチして欲しいと思います。

  6. 金子 貴洋

    そうですね。業務内容だけでなく、多様性を重視し受け入れる風土・文化がありますから、働きやすい職場であると思います。みなさんと一緒に働ける日がくることを楽しみにしています。