持続可能な開発目標
(SDGs)達成への取り組み

持続可能な開発目標(Sustainable Development Goals:SDGs)は、2015年9月の国連サミットで採択された
「持続可能な開発のための2030アジェンダ」において記載された17の目標と169のターゲットからなる2030年までの国際目標です。
企業にもSDGsの達成に向けた取り組みや貢献がこれまで以上に期待されています。

〈みずほ〉における
「サステナビリティ」

〈みずほ〉は、長期的な視点に立ち、「マテリアリティ」に取り組むことで、環境の保全および内外の経済・産業・社会の持続的な発展・繁栄に貢献し、様々なステークホルダーの価値創造に配慮した経営と〈みずほ〉の持続的かつ安定的な成長による企業価値の向上を実現します。

〈みずほ〉のサステナビリティへの考え方は
こちら

※外部リンクへ遷移します。

みずほ証券のサステナブル・ファイナンスへの取り組み

拡大する日本のサステナブル・ファイナンス市場

日本のサステナブル・ファイナンス市場は急激に成長しており、2022年度のSDGs債発行額は、4.6兆円にまで拡大しました。

  • 国内公募債市場SDGs債*
    発行実績

    国内公募債市場SDGs債*発行実績

  • 国内公募債市場
    業種別SDGs債案件数

    国内公募債市場 業種別SDGs債案件数

出所: Capital eyeより、みずほ証券作成(2023年10月20日時点)
注: SDGs債:グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンド、サステナビリティ・リンク・ボンド、トランジションボンド等の総称(サムライ債除く、政府保証債含む)

みずほ証券のサステナブル・ファイナンス実績

国内SDGs債の引受け金額は4年連続、ストラクチャリング・エージェント(以下、SA)件数は3年連続トップ。
市場拡大の取り組みが評価され数々のアワードを受賞。

国内SDGs債 引受けリーグテーブル 4年連続No.1 国内SDGs債 SA就任件数 3年連続No.1 グローバルSDGs債 引取金額・シェア No.3

条件決定日ベース 自社債、証券化を除く
出所:リフィニティブ、キャピタルアイの情報を基に、みずほ証券にて集計

Environmental Finance誌のBond Awards 2023において、2部門を受賞

Environmental Finance誌のBond Awards 2023 Environmental Finance誌のBond Awards 2023

2023年4月、英国の世界的な環境金融専門誌Environmental Financeが発表した「Bond Awards 2023」において、「Award for innovation – use of proceeds (green bond)」ならびに「Lead manager of the year, green bonds – local authority/municipality」の2部門を受賞しました。

「Bond Awards」は、Environmental Finance誌が、市場の発展への貢献度、優位性、革新性等の観点からSDGs債を評価して、金融機関を表彰するものです。

今回受賞した「Award for innovation – use of proceeds (green bond)」は、グリーンボンドの資金使途において、特に先進的な取組内容を評価するアワードであり、本邦初のブルーボンド(グリーンボンドの一種)の発行を支援した実績が評価されました。日系の金融機関では初めての受賞です。

また、「Lead manager of the year, green bonds – local authority/municipality」は、地方自治体のグリーンボンド発行に対して、証券会社の支援の実績・取り組み内容を総合的に評価するものです。本部門は、2021年に次ぐ2回目の受賞です。

みずほ証券の
サステナビリティを語る

グローバル投資銀行部門

井上 正大

Masahiro Inoue

サステナビリティ推進部
サステナビリティ戦略開発室 室長

本業を通じて 持続的な発展に貢献するため、 業界に先駆けてサステナビリティ 専門部署を立上げ。

本業を通じて持続的な発展に貢献するため、 業界に先駆けてサステナビリティ専門部署を立上げ。

みずほ証券のサステナビリティの取り組みの概要を教えてください。

井上: みずほ証券は、本業を通じて社会の持続的な発展に貢献するため、業界に先駆けて、サステナビリティの取り組みを開始しました。2017年、サステナブル・ファイナンス・デスクを設置、2018年には環境系認証団体「Climate Bonds Initiative」とのパートナー契約を締結しました。2019年、サステナブル・ファイナンス・デスクを進化・強化したサステナブル・ファイナンス室を、2021年にサステナビリティ推進部を設置し、現在に至っています。「本業を通じた」サステナビリティの取り組みとは、具体的には地球温暖化対策や途上国支援など、環境や社会課題解決のために、事業法人、自治体等が発行する「SDGs債」を引受け、販売を行うこと等もその一つです。「SDGs債」には、環境課題解決への取り組みを行うプロジェクトを資金使途とする「グリーンボンド」、インフラの整備や公衆衛生や福祉、教育といった社会課題解決を資金使途とする「ソーシャルボンド」、脱炭素への移行を進める取り組みを資金使途とする「トランジッションボンド」など、多彩な「SDGs債」が発行されています。国内公募の「SDGs債」は年率約150%のスピードで拡大・成長を遂げており、当社はそのトップランナーとして「SDGs債」市場を牽引しています。

「SDGs債」のストラクチャリング エージェント業務。 サステナビリティ・ ストーリーを描き、 発行体の想いをラベルに。

「SDGs債」のストラクチャリングエージェント業務。 サステナビリティ・ストーリーを描き、発行体の想いをラベルに。

「SDGs債」の引受け・発行に向けて、どのような役割を担っているのですか。

井上: 私が室長を務めるサステナビリティ戦略開発室は、「SDGs債」のストラクチャリングエージェント業務(SA業務)を行うプロフェショナル集団です。SA業務は、発行体のサステナビリティ・ストーリー=「フレームワーク」の作成や、セカンドオピニオン等の外部評価の取得に関する助言等を通じて、「SDGs債」の発行を支援する業務です。「SDGs債」の発行においては、国際資本市場協会(ICMA)の原則を順守する必要があります。「原則」は、調達資金の使途の明確化、プロジェクトの選定と意思決定のプロセスの開示、プロジェクトの進捗や資金の充当状況の調達資金の管理、実績のレポーティング等からなるもので、「原則」を踏まえ、発行体それぞれの想い・目標・戦略に沿ったサステナビリティストーリー(フレームワーク)を発行体と協議し、提案していきます。債券を購入していただく投資家にアピールし、理解を深めていただくために、どのようにしたら発行体の事業はもちろん、その想いを届けることができるのかに頭を悩ませています。

大きなポテンシャルを秘めた サステナブル・ファイナンス。 さらなる資金の流れを 作り出すために 新たな取り組みがスタート。

大きなポテンシャルを秘めたサステナブル・ファイナンス。 さらなる資金の流れを作り出すために新たな取り組みがスタート。

サステナブル・ファイナンスの今後の展望を教えてください。

井上: 現在、事業法人・行政等が脱炭素・カーボンニュートラル実現に向けて様々な取り組みを進めています。「SDGs債」をはじめとするサステナブル・ファイナンスはそこには欠かせない手段の一つであり、今後も継続して増加していくことが確実視されています。私たち金融機関は、環境・社会課題解決に向けて、さらなる資金の流れを作り出すことが責務。そのため、2023年10月、サステナビリティ推進部内に新たなチームを発足させました。大企業だけでなく中堅企業や地方自治体の脱炭素等の取り組みも支援するチーム、M&Aや証券化商品等の「SDGs債」以外のビジネスにも対応するチームの2チームです。サステナブル・ファイナンスは着手して10年足らず。この間も社会・世界は大きく変化しましたが、その変化はさらに加速しています。マーケットのグローバルでドラスティックな動き、新しい「SDGs債」の登場、等々、サステナブル・ファイナンスは大きく変わっていく過渡期にあります。当部の基本理念「ずっと続く社会へ、新しい金融で」を胸に、発行体と投資家をつなぐ市場の仲介者として、社会の持続的発展に貢献していきたいと考えています。