証券業界の使命・将来性
我々を取り巻く環境は変化を続けています。サステナブルな環境と社会への移行は世界的に最重要課題として認識され、世界中の国と企業が行動変化を加速化しています。AIやDXに表象される技術革新も我々の生活や企業活動の在り方に大きな変化をもたらしています。昨今複雑化を増す地政学リスクの高まりも、経済・資源・エネルギー等の安全保障の問題へと発展し、生活やビジネスに変化を及ぼしています。少子高齢化の問題は、社会インフラの維持更新への試練として立ちはだかるだけでなく、地政学リスクと共に、供給制約の起点となって、長く続いたデフレからインフレ局面への変化をもたらしています。これらの変化が、多くの人にとって経験したことのない時代となって、我々の眼前に姿を現しています。
このような環境下、社会や企業、個人が抱える課題やニーズも複雑化・多様化しています。そして、課題やニーズが複雑化・多様化するほど、証券業界の重要性は高まってきています。世界のあらゆるお客さまが向き合う課題に対して寄り添い、ともに挑み、ともに未来を切り開いていくことが証券会社の使命です。
証券会社は、深い業界知見によるアドバイスを基に、M&Aや証券化等の金融技術を駆使し、ソリューションを提供しています。その実現に必要な資金確保のために、資本市場における仲介機能を発揮し、世界の発行体と投資家を繋ぎながら、リスクマネーを供給します。新たな技術革新を担うイノベーションを支援し、世界中の投資家を束ねて、スタートアップ・ミドルキャップ企業の育成・支援を担います。サステナブルな社会への移行、経済安全保障の問題に起因するサプライチェーンの見直し等、企業の新たなる変化への挑戦を支え、そのダイナミズムを共創していきます。何れも、証券会社の重要な役目です。世界の市場と顧客をカバーしながら、様々な課題やニーズに対して、コンサルティング、ソリューション、ファイナンスの全てを同時に提供できるのは、証券会社だけが果たすことのできる醍醐味です。
日本の家計金融資産が2,000兆円を超え、今もその金額は伸び続けています。人生100年時代において将来の不安を抱える人々も多い中、徐々に恒常的インフレの波も押し寄せてきています。預金に偏重した資産構成から、国民の正しい資産形成を担っていく役割も、証券会社に求められます。政府は資産所得倍増プランを明示し、新しいNISAについては抜本的拡充・恒久化が図られるなど、「貯蓄から投資」を一層加速させる整備が進展しています。証券業界もこの政策に呼応し、日本国民の豊かな資産形成に貢献していきます。将来不安の払しょく、昨日より明るい明日が来ることを信じられる世の中にする、これも証券業界の使命です。
変化があるところに証券業界のビジネスがある。企業、投資家、家計、あらゆるステークホルダーの方々と手を取り合いながら、変化し続ける世界の中で、ともにこの使命を全うしていきます。変化の中の証券会社の使命、これはいつの世も不変です。
ともに挑む。ともに実る。
2023年度、〈みずほ〉は新たに企業理念を再定義し、パーパスとして「ともに挑む。ともに実る。」という言葉を掲げました。キーワードは「挑戦」です。みずほ証券も新たな企業理念のもと、お客さまとともに、価値の共創に挑戦し、豊かな実りをめざします。企業や投資家や家計、すべてのステークホルダーの皆さまとともに、課題に挑戦し、豊かな社会、実り多きウェルビーイングをめざしていきます。お客さまの挑戦を支え、つなぎ、自らも変革に挑戦しながら、豊かに実る未来を共創していく。その決意が「ともに挑む。ともに実る。」というフレーズには込められています。
これは社員についても同じです。あらゆる課題に挑戦し、より実り多き明るい未来をめざすことは、社員一人ひとりの自己実現と成長をもたらしていきます。世界を舞台に、業界トップのプレゼンスと実力を持つ仲間達と「ともに挑み、ともに実る。」ことで、みずほ証券の社員一人ひとりが、それぞれ自分に合った成長を実現し、納得感ある心豊かな人生を創造していきます。
みずほ証券は、海外に19拠点、国内には200を超える拠点を持ち、国内外や部門間、グループ各社とも密接なネットワークを築いています。
みずほ証券は、銀信証一体のグローバルCIBモデルで、国内唯一無二の総合金融サービスを提供し、日本におけるトッププレーヤーとしての地位を固めて来ました。Capital MarketやIBプロダクツ、さらにはSDGs債引受などのサステナ領域では、トッププレゼンスを確固たるものにしています。円債トレーディングにおけるトップシェアやリサーチのトップランク評価等、お客さまからの支持も集まっています。高い専門性と総合資産コンサルティングに裏打ちされた幅広いソリューション提供をユニークな強みとして、ナンバーワンハウスに定着して来ました。
家計の資産形成については、日本全国をカバーする銀信証一体の総合金融グループとして、楽天証券・PayPay証券を擁する楽天・PayPayなどの大手プラットフォーマーとも連携し、地域を超え、世代を超え、日本国民1億2千万人のパートナーとして、ともに挑み、ともに実りをめざしていきます。
そして、みずほ証券は、日本に留まらず、世界を見据えています。世界のトッププレーヤーの一角を占めるまで着実に成長を続けて来ました。銀信証の強固な顧客基盤を活かしながら、米国を筆頭に、欧州アジアでも各種リーグテーブルに常時トップクラスにランクインしています。
我々は常に挑戦者です。世界を舞台に、常に困難や課題と向き合いながらも、常時新しい機能を実装し続け、さらに成長していきます。エッジを活かし、他社との差別化や競争優位を一層確立し、ビジネスを前進させていきます。グループ一体で、全世界の社員一丸となって、「ともに挑む。ともに実る。」を合言葉に、課題を乗り越え、まだまだ成長していきます。
成長の過程で変わらないことが一つあります。それは、ビジネスの起点を常にお客さまに置いていることです。みずほ証券は、お客さまとともに挑み、ともに実ることで、グループ全体の成長を牽引し、証券ビジネス・価値創造力No.1のポジションを確固たるものとしていきます。“お客さま・市場・社会から最も信頼され必要とされる証券会社”をめざします。
みずほ証券の競争力の源泉
「みずほ証券の競争力の源泉は何か。」この質問を受けた時、いつも、私は「カルチャー」と答えます。みずほ証券のカルチャーは、多様性を重んじ、フラットでオープンでインクルーシブなカルチャーです。言い換えれば、それは「相互理解・相互尊重・相互支援」の世界です。組織の中では上も下も無く、出自や年齢や属性など関係なく、フェアーに意見を交わし合います。社員が誰でも互いに一つの家族のように語り合い、助け合う、地域や部門を超えてグローバルに皆が支え合う。そんな精神を表象した言葉です。このようなカルチャーを有したみずほ証券はどんな会社か、と問われれば、「オープンで、風通しが良くて、誰でもフラットに意見が言える会社。」「全社員がお互いをリスペクトし、受け入れ合って、ともにお客さまのために何をすべきかを常に考え、実践している会社。」と答えます。その結果として、「社員一人ひとりが、心豊かに、体健やかに、お互い助け合いながら、自己実現し、成長していく会社。」と答えます。
事実、他社から転職してきた多くの仲間がこの点をみずほ証券の良い点として挙げてくれています。みずほ証券はこれまで多くの合併を経てきたからこそ、また古くからキャリア採用を活発にしてきたからこそダイバーシティ・エクイティ&インクルージョンの精神が根付いているのだと思います。
みずほ証券は、出自もジェンダーも国籍も関係ない、たった一人のあなたと向き合う会社です。〈みずほ〉では、新人事制度〈かなで〉が始まります。〈かなで〉は、社員と会社が公正で対等なパートナーとして、ともに輝き、価値創造できる関係性をめざすものです。みずほで働く一人ひとりが“自分らしく”輝き続け、成長し続けていくことをめざします。
これが実現した時、それは、社員が生き生きと働く世界一魅力的でエキサイティングな会社・職場環境になっているはずです。そんな職場を皆さんとともに創っていければと思います。
みずほ証券を志望する皆さんへ
自分がどのようなキャリアを描きたいか。
この問いに対する皆さんの答えは何でしょうか。その答えに繋がる道が、みずほ証券にはきっとあります。社会人の一歩を踏み出すことに不安もあるかもしれません。しかし、不安に思う必要はありません。〈みずほ〉には皆さんが自己実現をするためのグローバルで幅広いキャリアフィールドと、充実した教育制度があり、何より、支え合い切磋琢磨していく仲間がたくさんいます。
私は、「誇りを持って働く上では”大義”を大切にしてほしい。」ともに働く仲間たちにそう発信をしています。これからもみずほ証券は大義を貫き、お客さまのため、社会のために貢献し変革していきます。貢献と変革を通じて、互いを高め合い最も成長できる環境がみずほ証券にはあると私は確信しています。
大義を貫き、資本市場をリードするプロフェッショナルとしての一歩をともに踏み出しませんか。
みずほ証券という最高の舞台で皆さんをお待ちしています。
取締役社長
浜本 吉郎