なぜ、私はみずほ証券を選択したのか。
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私の出身は、中国・福建省。父親が会社を経営していることもあって、会社経営に興味を持ち、日本のビジネスモデルを学びたいという思いで、日本の大学院に進学するために来日しました。大学院では会社経営の全般を学べるMBAに進学。そのカリキュラムの中で出会ったのがM&Aです。M&Aの実務という授業を通じて、M&Aアドバイザーという仕事は、会社のマネジメントと直接コミュニケーションを取ることができ、組織構造や運営方法の関連情報にもアクセスできることを学びました。それは私にとって、まさに吸収したいことでしたし、当時会社経営に携わりたいと考えていた私にとって貴重な知見でした。事実、来日前は父親の会社の経営にも関わっていた時期があり、財務をはじめ多くの実務経験をしてきました。それらの経験にM&Aの知識を重ね合わせることで、会社経営の在り方への考察を深めることができると感じています。当時、授業の先生はみずほ証券のM&A部門に勤めている方でした。この出会いが入社を後押しした一つですが、先生から実際に仕事の内容やスタイル等を聞き、自分がやりたいことと合致していると感じて、入社を決めました。
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私は日々、何を原動力に、何に挑んでいるのか。
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私が所属するアドバイザリー部門は、M&A案件のエグゼキューション業務をメインに担当しています。M&A案件は、カバレッジバンカーと呼ばれる営業担当者が、企業とのコミュニケーション、情報収集の中で発掘してきます。これがオリジネーションと呼ばれるフェーズ。多くの場合、案件受注のためには他社との競合に勝たなければなりません。そのためカバレッジバンカーと共に提案書を作り、コンペティションに臨みます。ここで案件受注となれば、エグゼキューションと呼ばれる案件執行のフェーズに入り、私たちが案件クローズに向けて具体的に動き出すことになります。私が所属する部門はTMT(通信・メディア・テクノロジー)と自動車・機械セクターの案件を担当。特定業界の案件を担当してきたことで、業界の知見やM&A関連の財務・税務・法務の専門知識を身につけ、会社の価値評価方法や交渉術等、幅広くスキルセットを高めることができたと感じています。売却にせよ買収にせよ、M&Aのニーズがあるクライアントには、M&Aによって描く将来の理想図があります。それを実現するために、課題と解決策を整理し、最適なストラクチャーと合理的な評価価値を提案し、スムーズなM&Aプロセスをリードすることがアドバイザリーチームの役割です。その際に最も重要と感じているのは、全体プロセスのファシリテーション。M&Aには多数の関係者がいます。それら多様なメンバーの意見を整理していき、議論を活性化し、最終的には議論を収束させ合意形成する必要があります。また、売り手と買い手の立場が異なり、お互いのスタンスを把握する上効果的な交渉戦略を立て、実行することでM&Aは前進します。戦略上、クライアントがM&A案件を実施する目的と意義を踏まえて、適切な取引条件及び交渉戦略を助言する一方、実務上、クライアントが意思決定に集中できるよう、案件スケジュールに沿って関係者との協働し各フェーズのファシリテーションを実践することは、仕事の難しいところであると同時に、それをクリアしていく意欲が仕事の原動力になっています。
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私はどんな瞬間に成長し、達成感を享受するのか。
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初めてプロジェクトマネジャーとして案件にジョインした時、今まで感じたことのないプレッシャーと達成感を同時に味わうことができました。それまでは、ジュニアの立場。ジュニアの役割は基本的にプロジェクトマネジャーの元で指示されたタスクを効率よくこなし、期待されたアウトプットを提供することでした。プロジェクトマネジャーはジュニアとは大きく異なり、案件の全体像を把握して、主体性を持ち、チームメンバーにタスクを割り振り、関係者をリードする必要があります。私が担当となったのは、テクノロジー企業が子会社を売却する案件でした。案件全体をリードするため、ファシリテーションの実践はもちろん、関係者との調整、企業価値の評価、デューデリジェンスの実施、買収側との交渉等チームメンバーと協働して対応し、常に自身で考え、ゴールを設定し、案件を進めました。大切にしたのは、起こりうることを想定し、怠りなく事前準備すること。初めて自分がプロジェクトマネジャーとして主体的に取り組んだM&Aであり、自身が目指すゴールの通り案件がクローズでき、やり遂げた達成感を味わいました。この経験によって、M&Aアドバイザーとして大きく成長できたと感じています。目の前のことだけでなく、一歩、数歩前のこと見据えて対応することができるようになり、案件が持つ本質を考えられるようになりました。クライアントが言うことに単に従うのではなく、案件の本質を把握する上でクライアントにとって最適な対応策を発信することが、ベストな着地点を生むと感じています。
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私は将来どう挑み、実現するのか。
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今後は、M&A案件のエグゼキューションだけでなく、オリジネーションにも力を入れていきたいと考えています。いわゆる案件発掘及び案件創出の仕事ですが、クライアントとのより深いコミュニケーションが必要となり、経営戦略全体に踏み込んだディスカッションが求められます。エグゼキューション+オリジネーションの知見を備えた複合型の人材へ成長し、所属部門や会社に貢献したいと考えています。これまで複数の業界・案件に関与してきました。またトレーニングの一環として、香港とロンドンのオフィスにも勤務しました。特にロンドン勤務では、日本とは異なる特徴がある欧州M&A案件を経験することができました。案件会議などでは、年次に関わらず活発な徹底したディスカッションが行われており、多くの刺激を受けました。こうした多様な経験、そして自身の強みである、日・英・中の語学力、効率的なコミュニケーションスキル、これらを活かして中長期的には当社M&A部門の中国拠点のヘッドを目指したいと考えています。そのために現在、中国における担当業界の動向を把握し、中国案件に積極的に関与しています。入社以来、仕事に対するパッションを持ち案件に取り組み、成功と失敗の案件からそれぞれ学びがあり、達成感を得て自身の成長も実感しました。今後このパッションをさらに高め、加速させていきたいと思っています。
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