01 Q1 入社後のキャリアを
教えてください。

2005年4月-2009年11月:バック・ミドルオフィスを経た後、金融市場営業第一部にて中央機関投資家向けに債券のセールス業務を担当。
2009年12月-2015年7月:アドバイザリー第三部にてテレコム・メディア・テクノロジー業界におけるM&Aエクゼキューション業務を担当。
2015年8月-2017年7月:会社のMBA派遣制度にて欧州に2年間留学。
2017年8月より現職。
※所属部署は取材当時のものです。

02 Q2 現在の業務内容と
やりがいを教えてください。

日本と欧州間のクロスボーダーM&Aに関するアドバイザリー業務を担当しています。 アドバイザリー業務は主に、1.M&A案件に係る戦略立案・発掘・提案等を行うオリジネーションと、2.実際にクライアントが案件を実行に移す際のサポートを行うエクゼキューション、の大きく2つに分かれます。
ロンドンオフィスのM&Aチームが関わるディールは、日本のクライアントによる欧州企業の買収(In-Out案件)が多いため、1.については欧州で当社が提携している投資銀行やブティックからの売り案件に関する情報収集と、日本のクライアントの買いニーズを踏まえたそれらのマッチングをメインとしており、2.については日欧間のクロスボーダーM&Aディールにおいて東京オフィスのアドバイザリーチームと協働しながら、現地にて売り手アドバイザーや専門家とのコミュニケーションやデューデリジェンス・契約交渉等のサポートを主に行っています。
時には昼夜問わず対応が求められるなどハードワークな面もありますが、いったんプロジェクトが始まると長期間にわたり一緒に仕事をすることになるため、案件を通じて、他のメンバーやクライアントとも個人的な強い信頼関係を築くことができ、自分達の成長や達成感を共有できることもこの仕事の醍醐味だと思います。特にロンドンオフィスに来てからは、従来の東京オフィスでのアドバイザリー業務経験をベースに、MBAで学んだ知識や経験・人的ネットワークを活かしつつ、現地スタッフと協力しながら自ら案件運営を主導していく場面も多く、非常にやりがいを感じています。アドバイザリー業務では、M&Aに関する専門知識や情報処理能力といったハードスキルはもちろんのこと、コミュニケーション能力(単に物事を相手に分かりやすく伝える能力だけではなく、他のメンバーやクライアントに共感し思いやることができる能力も含む)や当事者意識を持って常に考え続ける・学び続けるマインドといったソフトスキルも求められます。

03 Q3 日頃心がけていることや
仕事のスタイル、
仕事への思いを教えてください。

新しい案件が始まる際には、必ずそのクライアントやディール独自の論点やポイントがあるという考えの基、常にできるだけフレッシュな目で見るように心がけています。
特に、膨大な業務をチームで効率よくタイムリーに実行することが求められるエクゼキューション業務では、既存の知識や過去の取引経験に基づいて情報整理や優先順位づけが行われることが多く、自然と経験豊かなシニアバンカーが案件をリードすることになりますが、数あるM&Aにおいてどの取引一つ取っても全く同じ取引というのは存在しません。年齢や経験に関わらず、常に考え続け学び続けようとする姿勢は、自分自身にとっての糧となるだけでなく、後輩や周囲にとってもよい刺激になると考えています。
また、基本的に目に見えるモノを扱わない金融業では、「人」が商品・サービスに該当します。特に近年M&Aアドバイザリー業務自体がコモディティ化しつつあるなかにおいて、いかにして商品・サービス(=自分自身)を差別化し、クライアントへの付加価値を提供していくかを意識しています。単なる金融パーソンとしてM&Aプラクティスに関するアドバイスを行うだけではなく、常にクライアントの目線に立って考えるよう心がけています。

04 Q4 仕事上で挑戦していること、
今後挑戦したいことを
教えてください。

個人としては、クロスボーダーM&Aでシニアロールを担当しながらリーダーシップ経験を積むというのが当面の与えられた課題になりますが、今後のロンドンオフィスのM&Aチームとしては、従来のように基本的に日本から持ち込まれるIn-Out案件を担当するだけのリエゾン的な位置づけとしてではなく、現地の提携先や銀行の他の欧州拠点とより積極的に協働しながら、欧州主導でより多くの案件をオリジネートしていく必要があると考えています。その過程では、チームとしてのマインドチェンジも求められますが、ローカル社員ともよい緊張感を保ちながら一緒に高め合えるような関係を築きつつ、チームとしての成功モデルや勝ちパターンを一つでも多く積み上げていくことが重要であると考えます。その実現に向けた今後の挑戦としては、個人としてそれをリードするだけではなく、若手や後任の育成を通じてかつ東京オフィスも巻き込みながら、チーム・組織としてよりSustainableな形で実現・発展させていくためにその仕組みづくりも含めて貢献していきたいと考えています。