01 Q1 留学先の大学や都市の特徴、
学ばれたことについて
教えてください。

国際大学は、グローバル化が進む国際社会を担う優れたリーダーの育成を目的に、すべての授業を英語で行う大学院大学です。学生の構成は、一般入試から選抜された学生や、企業・機関からの派遣生、JICA (国際協力機構)やIMF (国際通貨基金)からの派遣生、政府派遣生など、世界中から常時40か国以上の留学生が在籍し、さまざまなバックグラウンドを持つ学生が集まっています。
私はその国際大学にて、経済、ファイナンス、会計、マーケティング、マネジメントといった経営に関する幅広い内容を学びました。授業はグループワークを基本としており、一つのテーマに対し、学んだフレームワークや知識をベースにチームメンバーと議論を重ね、グループとしての解決策を考案します。そこでは経営全般に関する幅広い知識の習得に加え、さまざまなバックグラウンドを持つ学生と議論・交渉を重ねることで、ビジネス環境において求められる異文化コミュニケーション能力や、多国籍プロジェクトチームを牽引するためのマネジメント能力を磨きました。

02 Q2 留学制度を利用されるまでの
経緯を教えてください。

2008年の入社時からMBA留学までの約6年間、グローバルマーケッツ部門において主に金融機関のお客さま向けに債券や証券化商品のソリューション営業に従事していました。ダイナミックな債券市場と高度に洗練された金融機関のお客さまに対峙する業務は非常にチャレンジングで成長と充実を感じられる日々でしたが、世界的な価値観の多様化に伴い金融パーソンとして求められる資質・スキルも変化が求められると考え、MBA留学によって自分のスキルや価値観の多様化を志すようになりました。

03 Q3 実際に留学してみて
ギャップや苦労された点は
ありましたか?

コミュニケーションに関する部分が最も苦労した点です。国際大学での講義は、すべて「英語」をベースとしており、「発言点」も重要な評価項目でありました。各講義ではチームを形成し、チーム間で与えられたテーマに関し共通認識を醸成する必要があります。国籍・人種・文化などバックグラウンドの違うチームメートとの間で、明確な根拠を示した上で議論を深め、理解を促す必要がありました。加えて、英語でのプレゼンも頻繁に行いますので、事前の準備・表現の練習には妥協することなく取り組みました。国際大学ではほとんどの学生が大学に併設された寮に住むことになるため、グループワークが深夜まで及ぶことも珍しいことではありませんでした。

04 Q4 現地で得た経験や知識などを
教えてください。

留学を通じて得た最も大きなものは“多様性のあるチームのなかで、リーダーシップを発揮しつつメンバーと協働しながら課題を解決する能力”です。講義で与えられたテーマごとにチーム各メンバーの得意分野及びキャラクターを勘案し、それぞれの長所を最もよいかたちで発揮できるチーム運営を心がけていました。
海外からの留学生が8割程度を占める国際大学では、留学生たちに対して日本人学生がある意味”ホスト国”として生活面でサポートする機会も多くあります。私は様々な学生たちと地元の美味しい物を食べに行ったり、観光やレジャーに連れ出して交流を深めました。
国際大学は立地も素晴らしく、米・酒・スキー場などを筆頭に日本の良い所もたくさん伝えることが出来ます。
多様性を持ったクラスメートと学業・プライベートの両面で深く関わることで、一つのテーマに対しても、文化や信条、国籍、価値観の違いから、アプローチの方法が異なるという事を実感しました。そういったダイバーシティ溢れる環境下で研鑽を積むことができたことは、今後ますますグローバル化が進むビジネスの現場で役立つ大きな経験となったと考えています。

05 Q5 現在の経験を今後どのように
活かしていきたいかを
教えてください。

卒業後はグローバル戦略部において海外拠点戦略を含む経営企画業務に従事し、早速留学で学んだ経営学の知識や異文化コミュニケーションの経験を活かすことが出来ました。現在は金融戦略部において海外機関投資家による国内未上場企業への投資の支援や、富裕層向けの投資運用商品の紹介等の業務に従事しています。ここでも未上場企業の経営者や海外の機関投資家のお客さまと接することが多くあり、MBA留学を通じて磨いた企業戦略の立案・分析手法やコミュニケーション能力が活かせています。将来的には、金融パーソンとしての専門知識をより洗練させつつ、留学を通じて磨いた異文化マネジメント力を活かし、グローバルレベルでお客さまへ最適なサービス(付加価値)を提供できるよう日々研鑽を積んでいきたいです。