収益最大化を目指すトレーディングの醍醐味。

現在の業務内容と、
グローバルマーケッツ部門の持つ役割や
取り巻く環境について教えてください。

田所: 会社の自己資金を用いた日本株のトレーダーをしています。具体的には、複数銘柄を一括で取引するバスケット取引や指数関連商品を扱うデスクのリーダーをしています。運用機関や事業法人、個人といったさまざまなお客さまの株式運用ニーズに対して、お客さまの相対となって売買を行っています。最近でいえば、新型コロナウィルス感染拡大に伴う相場の乱高下があり、多くのお客さまの売買ニーズが高まると同時にトレーディングが難しい局面でしたが、セールスと協働してお客さまが納得するような取引を成立させ、みずほとしてのプレゼンスを向上させるだけでなく、多くの収益を残すことができました。マーケットの動向を注視しながらお客さまニーズと自社の収益の双方を追求していくのがグローバルマーケッツ部門の役割だと思います。

頑張っても「マイナス」があるのがトレーダーの世界。
しかし、地道に努力を重ねて準備するしかない。

トレーディングの厳しさ、難しさはどこにありますか?

田所: トレーディングの結果はシビアに評価されますし、常に成果を出すことが求められる業務です。そのために努力するわけですが、どんなに頑張ってもマイナス(損失)があるのがトレーダーの業務の特徴だと思います。これは大きなプレッシャーであり、実際にマイナスの結果に直面すれば、辛いことは言うまでもありません。

では、プラスの成果を導き出すためにはどうすればいいのでしょうか?

田所: トレーディングは一か八かで行うものではありません。マーケットが常に動いていく中で、確実な予測は無理であるとしても、今後の相場の方向に対する十分な想定が必要です。そのためには、緻密な計画と周到な準備をするしかありません。例えば過去のトレーディング結果を分析することはもちろん、お客さまの動向やマーケットの把握、周囲の方々からのヒアリングなどを通じ、インプットし、思考力を鍛え行動に移していく。それを日々少しずつ改善・改良し続ける。こうした地道な積み重ねが極めて大切です。しかしそれでもマイナスの結果となってしまうことがあります。トレーダーという職種は、華やかに見られることも多いですが、決してそのような仕事ばかりではありません。常に最善を尽くし、何があっても地道な努力を怠らない、そんな強い意志と忍耐力が求められると思います。

やはり、収益を上げたときにやりがいや達成感を感じるのでしょうか?

田所: 自分自身の判断やチームでの協議を通じて戦略を練り行動に移すことで収益が確保できたときは達成感もありますし、やりがいも感じます。ただ個人的には、たとえ一つのトレードから収益をあげることができたとしても、もっと工夫し深く考えて取引をすればさらに利益が出たのではないか、あるいは上司が担当していればもっと収益が上がったのではないかなどと思い巡らせ、次はもっと上手く取引しようと考えることも少なくありません。

「逃げないこと」「継続すること」、それがプロフェショナル。
自分自身を高め、多くの収益を確保できるトレーダーに。

トレーダーのプロフェショナルとはどのようなものとお考えですか。

田所: 長い期間トレーディング業務に携わりそのうえで結果を残すことができる人だと思います。日々のトレーディングから生じるプレッシャーや損失から逃げずに向き合い、業務を継続していくことができる人が「トレーディングのプロ」と呼べるのではないでしょうか。私自身は、もちろん「トレーディングのプロ」への道半ばであり、成長途上と思っています。だからひたむきに、自身を高めることに貪欲であり続けたいと考えています。

トレーディングにおいて、「みずほ証券らしさ」はあるのでしょうか?

田所: トレーダーの業務内容自体はどの証券会社でも大きく変わるものではないと思います。私は他の会社で働いたことはないので比較はしづらいのですが、みずほ証券らしさという点でいえば挑戦できる環境であることが挙げられると思います。ひとつひとつの業務を着実に遂行していけば、責任のあるトレーディング業務を任せてもらえるようになります。また、結果に対しても公平且つ適正に評価・フィードバックされることもみずほ証券らしさだと思います。これらのみずほ証券の特徴はトレーディング業務に本気で向き合うことができる環境です。私の入社理由は、頑張れば頑張っただけの成長と見返りがあるのではないかと感じたからですが、実際に働いている今でもそのイメージとのギャップはありません。

これからのキャリアや目指す姿を教えてください

田所: まずはトレーダーとしてより多くの収益を残せるよう成長したいというのが一番です。デスクのリーダーである私が率先して自己研鑽に励むことで周囲に影響を与え、チーム全体・部全体を強い組織にしていけたらと思います。また、今年度に人事部による選抜型のリーダー研修を受講している影響もあり、トレーダーとしての視点や働き方だけでなく、マネージャーとして、本部の多くの方々や更には本部外・部門外の方々とも積極的に関わり、自分自身の社会人としての幅を広げ、それを会社への貢献に繋げたいと考えています。

みずほ証券で働く魅力と一緒に働く若手社員に求める素質を教えてください。

田所: 意欲が一番だと思います。大きな目標を掲げるだけではなく、目の前の小さな仕事からコツコツ取り組むことが大切です。小さな仕事を丁寧に取り組む社員には次の少し大きな仕事が待っています。みずほ証券は、頑張っている人間は見逃さず、次のチャンスが待っており、頑張っただけの評価を受けることができると思います。

取材後記 No.02|Yuki Tadokoro

クールな印象を受ける田所は、インタビュー中、「地道」という言葉を何度も繰り返した。それは約10年間トレーディングの世界に身を置いてきた田所の実感である。地道な努力で、経済・金融の広範で深い知識、マーケット動向の高い分析力などのスキルを身に付けてきた。その姿勢は今後も変わることない。一歩一歩着実に、自身を成長させていくことで、田所はトレーダーの真のプロを目指す。